民芸は一人ではできない他力道
「民芸は一人では出来ない他力道。それが本来の工芸の姿だと思います。
焼物には、一に火、二に土、三に細工、という伝統で培われた物作りの精神と言えるプロセスがあり、その中で他にはない沖縄の匠の技が生まれてきたのです」。と語る相馬正和氏は、沖縄壺屋焼の陶器を作り続けて34年になる。
若い頃に日本全国を旅し、焼物の造詣を深めていた。陶芸の世界に入る前は料理人としての修行も経験したという、筋金入りの職人魂を身に着けている。
壺屋焼には相馬氏が求める民芸の世界があり、そこが陶芸修行の始まりとなった。高江洲育男氏に師事し、壺屋での修行の後、昭和50年に独立、陶眞窯を築いた。
(文 沖縄見聞館)